T.Dreamer|建築事例レポート 期待を超える、ベーシック&ハイクオリティ。

デビュー以来多くの方に支持され、
新たな森の暮らしを育んでいる『T.Dreamer』シリーズ。
『ガレージタイプ』をベースにオーナーの意向を盛り込んだ建築事例をご紹介します。
期待を超えるベーシックプランの魅力に触れてください。

『T.Dreamer/ガレージタイプ』をベースとするT山荘の外観とリビングルーム

 別荘購入を検討した当初、建売別荘か新築に近いクオリティの中古別荘の物件選びからスタートしたというTさん。蓼科高原を始め八ヶ岳西山麓に点在する別荘地を半年ほど掛けて回り、条件に合いそうな物件をいくつも見学してみたが、気に入った別荘はなかったという。

 築年数が浅くてクオリティの高い中古別荘はあったが、間取りやデザイン面で納得できず、やはり新築しかないと思い始めた時、蓼科高原チェルトの森の建物推奨プランに出会った。建物価格は想定していた予算内で、広々と開放的なリビングルームを中心とした間取りもライフスタイルにぴったりだった。

T.Dreamer/ガレージタイプの建物完成予想イラストと平面図

 別荘購入を検討していた2014年当時、建物推奨プランは、“片流れタイプ”“陽光タイプ”“ガレージタイプ”“平屋タイプ”がラインナップされており、ドライブが趣味のTさんは、愛車を屋根の下に停められる“ガレージタイプ”に惹かれた。

 チェルトの森別荘地営業センターのスタッフに、“ガレージタイプ”に適した土地をいくつか提案してもらい、道路から建物までのアプローチが容易な土地を選び、建物推奨プランの企画施工業者である地元工務店・有信建設と具体的な打ち合せを進めることにした。

きめ細やかな要望に応えるセミオーダーメイド

 有信建設の担当者・松野さんから、「土地に合せて推奨プランをベースとする図面を引いていくので、内外装の素材や間取りの見直しも可能です」と聞き、Tさんは、セミオーダーメイド感覚で基本プランをアレンジすることにした。

 有信建設の松野さんは、長年にわたり蓼科高原で別荘建築を手掛けており、チェルトの森での施工実績も豊富。ノウハウを活かし、Tさんの意向を設計図面に余すことなく反映してくれたという。頭の中で描いていたイメージが形になっていくプロセスは感動的で、現地まで出向く打ち合せも、面倒などころかむしろ楽しかったそうだ。

大きな三角屋根の下にガレージを設けたT山荘

 “ガレージタイプ”の外観デザインが気に入っていたため、全体のプロポーションに手を加えることなく、2階建てだった間取りを大きな吹抜空間のある平屋建てにアレンジ。部屋数は、ご夫婦と愛犬が過ごすのにちょうどいい2LDK。リビングダイニングの東側に洋室を、西側に和室を設けることにした。

 また推奨プランの室内の壁はクロス貼りだったが、天然木の温もりを求めて杉の無垢材を採用。床材には、犬が滑りにくいタイプのフローリングを用いている。

 別荘の第一印象を決める外壁のカラーは、有信建設が別荘地内で手掛けた建築事例を見て回り、森に溶け込む渋いダークブラウンを選んだ。「森の中に建つ別荘を色見本だけでイメージするのは難しいので、建物を実際に見ながら色を選べたのは良かったですね」とTさん。

頭上に開放的な吹抜空間が広がるリビングダイニング

機能的にまとめられた対面カウンターキッチン

障子越しの光がやさしい落ち着いた和室

ご主人の趣味室として利用している洋室

冬を楽しむ断熱性能、自由設計に匹敵する満足感

 推奨プランは、ローコストプランでありながら標高1,000mを超える高冷地に対応する断熱性能を備えた通年仕様。Low-Eペアガラスの断熱サッシをはじめ、床・壁・天井に次世代省エネルギー基準の断熱材を採用している。冬の別荘利用を予定していたTさんにとって、申し分のない断熱性能を満たしていた。

 そこで、冬をさらに楽しむアイテムとして薪ストーブを追加。煙突形状にもこだわり、サンタクロースが入ってこられるようなチムニータイプの四角い煙突を採用している。
 ローコストプランとしては贅沢なオプションを加えたため、推奨プランの価格を上回ってしまったが、想定内の金額で収まった。

山荘の裏に自作した薪小屋

炎を眺める楽しさはもちろん、暖房効率も高い薪ストーブ

外気の侵入を防ぐ高断熱の窓と壁

 そして完成した『ガレージタイプ』は、理想どおりの仕上がりで、蓼科へ通えば通うほど楽しさが増し、完成当初「月に1回使えればいいかも」と思っていたのが、ほぼ毎週末蓼科に来ているとのこと。

 吹抜空間の開放感、天然木の温もりに包まれてくつろいでいるだけでも心地良く、春夏秋冬、朝昼晩、刻々と変化する森の風景を眺めていると心の底からリラックスできるそうだ。

 また、自宅では全くやらなかった庭仕事も好んでやり始め、屋根に上る脚立を用意し自分で落葉払いをやるほどのアクティブシニアに変身。2トンの丸太を買ってきて、自らチェーンソーで長さを揃え、斧を振り落す薪割り作業を淡々とこなし、仕上がった薪を収納する薪小屋まで自作したという。こうしたDIYも、蓼科に来てからやり始めたというから驚きだ。

吹抜のリビングでくつろぐTさんご夫妻

玄関と一体化した便利なガレージ

 趣味のドライブも、飛驒高山から北陸方面、木曽・美濃エリアを始め、別所温泉や北信方面など、蓼科を拠点に日帰りできるので楽しさが倍増しているとのこと。ガレージからサッと車を出せる機動性も大いに貢献しているのかもしれない。
 満足度の高い新築別荘が、新たな人生の歓びを広げている。

取材・文・写真/山内泉